三度の飯より土日が好き

土日を中心にいろんな出来事を徒然なるままに…

トラウマと記憶


P.A.ラヴィーンのトラウマと記憶を読んだので、備忘録を。


まずは記憶の仕組みから。顕在記憶と潜在記憶があって、潜在記憶の一つである手続き記憶は意識できないものだが、人に大きな影響を与える。
また、情動は記憶の栞みたいなもので、記憶の貯蔵庫から見つけ出すいように働く。ある情動が生じたときに同じような情動が働いたときの記憶を思い出させ、適応的な対策を立てられるように。全ては生存のため。

生物には危険を前提に反応する傾向が刻まれている(偽陽性偏向)。例えば草むらからゴソゴソ音がしたら警戒する。のほほんとしていると、死ぬ可能性があるから。このとき生じる強い情動と手続き記憶による運動反応は生存のために必要なものだけど、それらが未処理のままだと様々な不具合が生じてくる。

人は危険を感じると、停止してアセスメントなどの段階を経て、いよいよ危ないとなると、闘争逃走反応を起こし、凍りつき、最終的には崩れ落ちる。闘争逃走反応は交感神経が、崩壊は副交感神経にある無髄の迷走神経が活性化されることで起こる。活性化しながらも動くことができず、ブレーキとアクセルを踏んだような状態となる。これによって、自律神経が乱れ、不調につながる。


具体的なトラウマの再交渉は以下。
まずは末端部分の身体感覚、特に内部の感覚を感じること、安全な中で不快な感覚と行きつ戻りつをすること、未処理のままの定位反応(爆発物の音のする方を見る、産道を進む、など)を完了すること、悲しみや喪失などのやわらかな感情にアクセスすること、激しい怒りを安全でタイトレーション(滴定)された方法で表現することを経て、再処理される。

こんな簡単じゃないんだろうけど。頸動脈から心拍数を推定するとか、顎の筋肉の収縮とか肩の筋肉とか観察が細かい。
身体の仕組みをよく知ることが大事なんだろう。人間脳を育てる、みたいな花風社の本には、育つ土台として体の背側面を緩めることが大事って書いてあった(気がする)。胎児時代の恐怖反射が残っていると不具合が生じるって。それにつながるなと思った。

あと、興味深かったのは、脳を損傷した人の話。意識的には人の区別がつかないのに、行動を観察すると明らかに優しい人を80%の確率で選ぶ。脳幹にその選択する力があるとさ。ヒトの体って生き残るために最善を尽くしているんだなー。
感謝感謝。